横浜市立みなと赤十字病院、医療従事者の負担軽減・効率化で川崎重工の配送ロボット導入

横浜市立みなと赤十字病院で稼働する屋内配送ロボット「FORRO(フォーロ)
横浜市立みなと赤十字病院で稼働する屋内配送ロボット「FORRO(フォーロ)

川崎重工業は7月10日、横浜市立みなと赤十字病院(横浜市)が屋内配送ロボット「FORRO(フォーロ)」を導入し7月22日から運用を開始すると発表した。赤十字病院で「FORRO」が導入されるのは初めて。

今回の導入は、横浜市立みなと赤十字病院が、開院20周年を迎え、医療現場の品質向上と業務の効率化、医療従事者の業務負担軽減を目的に実施した。同院では2024年度に、老朽化した院内搬送設備に代わる新たな搬送手段としてロボットの導入を検討。川崎重工のFORROが採用された。

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外来エリアのエレベーターの使用風景

FORROは、エレベーターやセキュリティードアと連携しながら、病院内で垂直・水平移動が可能。これまで医療スタッフが手作業で行っていた検体や薬剤などの搬送業務を代わって行う。

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検体や薬剤などの積み込み風景

そのため、スタッフは負担軽減と業務効率化が図れるほか、本来の専門業務の集中が可能になり、医療の質の向上にもつながる。ロボットは夜間や休日の搬送業務にも対応可能なためで、働き方改革にも役立つとしている。

機体には、セキュリティーロック付きの約95リットルの大容量荷室を搭載。棚の構成や温度管理機能、走行速度の調整など、医療施設の院内環境に応じたカスタマイズにも対応する。運行は、定時運行と都度変更による巡回走行が可能で、複数病棟の効率的な巡回搬送が行える。

川崎重工業は今後も、横浜市立みなと赤十字病院と、病院内でのサービスロボットの活用方法を検討していくことで、医療従事者のさらなる負担軽減と業務効率化を図っていく計画。