セック、NEDO公募事業に採択、人とサイバー空間などが融合した人協調ロボット開発

セックは11月2日、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の公募事業に、川崎重工業、産業技術総合研究所、名城大学、キビテクと共同で提案・応募し、委託先に採択されたと発表した。5者は採択を受け、住宅やビルで人と協調するロボットの開発に取り組む。

今回、NEDOの「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期/人協調型ロボティクスの拡大に向けた基盤技術・ルールの整備」の事業で採用された。5者は今回の事業で「住宅・ビル等の人協調ロボティクスの社会実装技術開発」に着手する。

事業では「人」と「サイバー・フィジカル空間」が融合した「HCPS(ヒューマン・サイバー・フィジカル・スペース)融合人協調ロボティクス」と呼ぶロボットを開発する。

また、HCPS融合人協調ロボティクスの基盤技術を活用し、人々が日常多くの時間を過ごす集合住宅やオフィスビル、商業施設、病院などを対象にHCPS融合人協調ロボティクスの社会実装に取り組む。HCPS融合人協調ロボティクスの導入促進ツールの整備やロボットフレンドリーな環境構築を進め、労働人口減少の対策、高齢者・障がい者の生活の質向上、子育て世代の可処分時間の延伸につなげる。

セックは研究代表者としてプロジェクト全体を取りまとめ、プロジェクトを推進する役割を担う。同時に、デジタルツインや生成AI(人工知能)を活用したサービスロボットの実装技術を開発し、ロボットフレンドリーなプラットフォームを構築する。

さらに、これらの実装技術を活用した「おもてなしロボットサービス」の実装を行う。例えば、案内ロボットの場合、杖をついている人にはスピードを落として案内したり、困った顔をしている人には問いかけをしたり、身体や健康、心理状態などの人情報を活用した、人に寄り添ったロボットサービスを開発する。

同社では、集合住宅やオフィスビル、商業施設、病院などの人が集まる空間で、配送や案内、警備、清掃などで、サービスの実装・評価を行うことで、実用化・事業化する考え。