パナソニック、NTTコムとNTT都市開発の公園内ロボット活用の実証に自動搬送ロボ提供

自動搬送ロボット「ハコボ」

パナソニックホールディングス(HD)は11月8日、NTTコミュニケーションズ(NTTコム)、NTT都市開発が「ひろしまゲートパーク」(広島市)で実施する、自動走行ロボットを活用した情報発信と巡回パトロールの実証実験に、自動搬送ロボット「ハコボ」と、遠隔運用サービスを提供すると発表した。

「ハコボ」は、用途に応じて、後方のキャビンを様々な機能にカスタマイズが可能で、表情豊かに話しかけるコミュニケーション機能などを搭載するロボット。商品などの配送以外にも様々なサービスに対応できる。

NTTコムとNTT都市開発の実証では、こうした特長や機能を生かし、自動搬送ロボットを使った情報発信と巡回パトロールの実施をサポートする。1台のロボットで複数のサービスに対応できるようにして、サービス運用を効率化し、ロボットの利用促進を図る。

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走行ルート(左)とルートを移動するハコボ

情報発信では、ハコボの側面にサイネージを搭載し、ロボット走行時に園内に設けた停止ポイントで自動的に停車をさせて、商業施設の情報や公園内のルールなどの情報を発信。来園者が園内で「移動式デジタルサイネージ」として情報の確認できるようにする。取り組みを通じて、ロボットとサイネージという新たな情報発信形態が、来園者への情報発信手段で有効かを検証する。

巡回パトロールについては、平日の日中帯に「ひろしまゲートパーク」と周辺道路で、ハコボを自動走行させて、巡回パトロールを実施する。ロボットは走行時に、公園内のルールの注意喚起を発話し、公園利用ルールの認知度向上や禁止行為の抑止につなげることで公園の適切な利用推進効果を検証する。また、通常、人が行っているパトロールをロボットで行った場合の課題の洗い出しも行い、将来的なロボットの本格導入に向けた可能性を検討する。

NTTコムは実証後、「ひろしまゲートパーク」を中心とする、広島市の賑わいの空間創出と、多くの場所で様々な用途のロボットが安心安全にサービスを提供できるよう、ロボットの運行オペレーションサービス「RobiCo(ロビコ)」を展開し、人とロボットが共存する社会の実現を目指す。一方、NTT都市開発では、「ひろしまゲートパーク」を始めとする広島市中央公園付近一帯のエリア価値向上や課題解決に向けた取り組みを推進する。