調理ロボット開発のTechMagic(テックマジック、東京都江東区)は6月20日、キユーピーと資本業務提携したと発表した。同社は、これに伴い、シリーズCラウンドのファーストクローズの累積で約33億円を調達した。
2社は、資本業務提携を通じて、食品製造の業務自動化技術の開発に取り組む。同時に、食品工場全体の生産性向上と人手不足への対応を推進する。TechMagicの「ハードとソフトを高度に融合した技術」と、キユーピーの「製造技術に対する幅広い知見」を活用し、食の最先端生産技術の確立することで、2030年に向け未来型食品工場の早期具現化を目指す。
実現に向け最先端技術などの活用とプロジェクトを通じた人材の交流を実施。また、双方が持続的に成長できるパートナーシップも構築する。
食品産業では、慢性的な人手不足が課題となっており、富士電機が実施した、食品製造業の人手不足の実態調査では、人手不足により業務に影響があると回答した食品製造業従事者は全体の62.2%にも上った。
また、既存の技術ソリューションは、人による作業と比較して再現精度が低いこと、装置が大掛かりで導入費用も高額であることなどから、食品工場では、いまだ多くの工程に人の手を必要としているという。2社はこうした課題の解決で手を組む。