日本オーチス・エレベータ(東京・中央区)は4月9日、ロボット開発のFIG(フィグ)と、大分県庁で、オーチス製エレベーター「Gen2 Prestige (ジェンツー・プレステージ)」とサービス・ロボットを連携する実証実験を実施したと発表した。
大分県庁では、日々、内外から文書室に多くの郵便物や小包が届き、各部署の職員が受け取りに来ている。実証実験では、この搬送業務の効率化と省人化で、FIGのロボットが、職員の代わりに搬送するテスト運用を実施した。
日本オーチスは、ロボットがクラウド経由でエレベーターとやり取りできるAPI(アプリケーション・プログミング・インターフェース)「Otis Integrated Dispatch(オーチス・インテグレーテッド・ディスパッチ)」でエレベーターとロボットを連携させた。
実験の結果、ロボットが自律的にエレベーターを呼び、目的階に行き、郵便物や小包を届けることができ、全てのフローで、人の介在がない自動化を実現した。
また、セキュリティー対策で、ロボットに顔認証システムを搭載。システムに事前登録した人だけが、ロボットから郵便物や小包を取り出せるようにした。
日本オーチス・エレベータは、オーチス・ワールドワイド・コーポレーションの日本法人。エレベーターとエスカレーターの製造、据付、保守、改修を手掛ける。