オリィ研究所、東京都の「分身ロボットを活用した新たな働き方の支援事業」を再受託

「OriHime」を通じて観光案内する様子
「OriHime」を通じて観光案内する様子

オリィ研究所(東京・中央区)は10月14日、東京都の「分身ロボットを活用した新たな働き方の支援事業」を24年に続き受託したと発表した。これを受け、同社が開発した分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」を活用した重度障害者などの就労支援を都庁舎展望室などで10月から開始した。

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分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」

事業では、東京都内に在住・入所・入院している重度障害者が、自宅などからスマートフォンやパソコンを利用して「OriHime」を遠隔操作し、東京都庁展望室での観光案内や事業紹介、また東京都主催イベントでの案内業務などを行う。操作者はインターネット経由で対話や案内を実施し、来庁者とのコミュニケーションを図れる。

東京都では、障害の有無にかかわらず誰もが能力を発揮できる社会の実現を目指し、ダイバーシティ推進に取り組んでいる。中でも重度障害者は、「移動」「対話」「役割」の制約が就労の大きな障壁となっており、テレプレゼンス技術を活用した、柔軟な働き方の整備が求められている。

オリィ研究所は、こうした社会課題に対し、「OriHime」を活用することで、移動困難者の社会参加と就労機会の拡大を支援。観光案内などの業務を通じ、障害者雇用への理解促進も図るとしている。