NTT東日本は8月16日、立教大学大学院人工知能科学研究科、社会福祉法人フロンティア、豊島区、社会福祉法人豊島区社会福祉事業団と、主にデイサービス利用者に対し、AI(人工知能)やロボットなどを活用したレクリエーションを通じた、生きがい創出を目指す共同実証を8月12日に開始したと発表した。
5者は、デイサービス利用者に対するAIやロボットやVRなどのICT(情報通信技術)を使ったレクリエーションの提供と、レクリエーション提供後のデイサービス利用者の映像、音声、表情推定データの収集分析を共同で実証する。
NTT東日本によると、特別養護老人ホームでは、新型コロナウイルスによる影響で外出や家族との面会が難しい環境にあり、デイサービス利用者も外出の機会の減少しているという。
そして、このような現状で楽しみや外的刺激が減少した結果、利用者の表情が乏しくなり家族や介護スタッフとのコミュニケーションも困難となり、他者との関りの機会が減少する「負のスパイラル」に陥ることが想定されるとしておいる。
こうした背景を受け、NTT東日本、立教大学、フロンティア、豊島区、豊島区社会福祉事業団では、産学官共同で2019年から介護AIプロジェクトを始動。分析、検討を進めてきたが、今回、現状を踏まえ、主にデイサービス利用者にAIやロボット、VRを活用した新規レクリエーションを提供する共同実証を行うことにした。
NTT東日本では今後、共同実証を通じて、介護福祉分野でのAI技術の有効性を検証。全国的な課題とする高齢化に対して有益なソリューションの開発を検討する。