チェンジHDなど4社、秋田県のクマ対策ドローン実証を受託 物流ドローン転用で早期実装

チェンジHDなど4社、秋田県のクマ対策ドローン実証を受託 物流ドローン転用で早期実装

チェンジホールディングス(HD)は8月12日、東光コンピュータ・サービス(TCS、秋田・大館市)、エアロネクスト(東京・渋谷区)、ネクストデリバリー(山梨・小菅村)と、共同企業体(JV)を組成し、秋田県のドローンを活用したクマ対策実証事業の業務委託に採択されたと発表した。物流ドローン運航インフラをクマ対策に転用し、早期発見や捕獲支援、侵入抑止を実証する。

今回の実証では、ネクストデリバリーが全国11地域で稼働する物流ドローンの遠隔運航インフラを活用。山際部や集落周辺で、ドローンの遠隔自動航行機能を使い、クマ出没エリアの監視を行う。

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物流ドローンインフラを転用したクマ対策オペレーションの概要

具体的には、秋田県内のクマ出没地域や里山、市街地などでの巡回監視、早期発見、警戒エリア監視、アラート発信システムの検証などを実施する。既存の運航員や機体、管制システムにクマ対策のタスクを追加する形で実装することで、専任人員の確保や育成の負担を抑える。

平時に使う物流ドローンのインフラを、クマ対策や防災にも使う「デュアルオペレーション」の検証も進める。1台のドローンを物流、クマ対策、防災で横断活用する「フェーズフリー設計」を取り入れ、持続可能な運用モデルの構築を目指す。

実装面では、クマ対策専用チームを新たに立ち上げるのではなく、既存の遠隔運航員、機体、管制システムを活用する可能性を検証する。遠隔操作は既存運航員が兼務し、現地作業も簡易な操作にとどめることで、新規投資を最小限に抑えながら数カ月での実装を見込む。

4社は、実証で蓄積したデータをもとに、秋田県全域やクマ対策が必要な全国の自治体にも展開する考え。クマ対策を鳥獣被害対策にとどめず、先端技術を活用した地域課題解決モデルとして位置付け、秋田県での新たな産業化や人材誘引の可能性も検討する。

秋田県では2025年度、クマによる人身被害が67人と全国最多になった。居住区域の約62%にクマが出没するなど、深刻な状況が続いているという。県はツキノワグマの出没増加を受け、先端技術を活用した対策手法の実証を公募していた。