京セラは10月12日、AI(人工知能)と3Dビジョンで協働ロボットが自律性を獲得するための知能化クラウドサービス「京セラロボティックサービス」を、11月6日から開始すると発表した。
「京セラロボティックサービス」は、AIと3Dビジョンを利用し、協働ロボットが、周囲の状況やワークの位置、形状の認識、アームを動かす際の動作計画で必要とされる自律性を獲得するための知能化を行う。
ロボットのワークを京セラに送るだけで、同社のエンジニアがAIモデルやロボットの作業指示内容を作成。最初に登録したワークの類似ワークであれば、追加のワーク登録不要で作業継続が可能。そのため、段取りがえの手間を軽減し、作業時間も短縮できるという。
また、協働ロボットの自律性を継続的に保つため、クラウドに常時接続し、ロボットの状態や動作のモニタリング、運用上の課題把握や早期の対処・改善を実施。例えば、AIの物体認識品質が低下した場合でも、再学習することで認識品質を維持できる。
京セラでは、製造現場で多品種少量生産のばら積みピッキング、多品種少量生産における、トレーからトレーの整列配膳といった用途などでの利用を見込む。
ばら積みピッキングの場合は、AIを活用し、ワーク検出、平面判定、表裏判定、向き判定を行い、ワークをつかみ、表裏を分け、向きをそろえて置きかえる。
トレー整列配膳では、複数の矩形(くけい)ワークを扱う現場の場合、追加のワーク登録不要で、それぞれのワークの中心を高精度に把握し、プレース側の様々なトレーの仕切りを認識し、整列配膳を行う。
サービスは、サブスクリプション形式で提供し、導入企業の利用状況に応じた最適な料金プランで提案するとしている。