未来機械、墨出しロボットの海外販売を開始

高精度位置計測機能付き自走式墨出しロボット

ロボット・メカトロニクス機器を開発する未来機械(香川・高松市)は12月26日、墨出しロボット「高精度位置計測機能付き自走式墨出しロボット」の海外市場での販売を開始したと発表した。

墨出しロボットは、CAD図面データを基に、測量機で正確な現場位置を確かめながら精度の高い墨出しを自動で行う。これまで、熟練職人が図面を見ながら墨ツボを使って基準となる線をハンドで描いていた作業を自動化できる。竹中工務店、レンタルのニッケンと共同開発した。国内ではレンタルのニッケンが、墨出しロボット「SUMIDAS」としてレンタルで提供している。海外販売では、第一歩として、シンガポールのサンズ エキスポ&コンベンションセンターで開催された東南アジア最大級のイノベーションの展示会「SWITCH 2023」(10月31日~11月2日)に出展した。

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熟練職人と補助作業者による墨出し作業の様子

未来機械によると、墨出し作業は、熟練職人と補助作業者の2名作業が行うのが一般的で、墨出し品質やスピードは職人のスキルで決まるという。また、熟練職人でもミスやバラつきもゼロではなく、職人は多くの時間を墨出し作業に費やし、本来増やしたい施工や取り付け工事などの付加価値の高い仕事が増やしにくい環境にあるとしている。

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墨出しロボットの作業の様子

一方、墨出しロボットは、熟練職人は必ずしも必要ではなく、1名での作業が可能となり、夕方に現場を離れる前に作業のセッティングだけ済ませておけば、夜中にロボットが自動で作業を行える。また、作業スピードは熟練職人には及ばないが、手順さえ正しければ間違いやバラつきがほとんどなく、非熟練作業者でも熟練作業者と同等か、それ以上の高い精度での墨出し作業が可能になるという。