プードゥーロボティクス、初の製造業向け産業ロボット「PUDU T300」

産業用ロボット「PUDU T300」
産業用ロボット「PUDU T300」

中国ロボットメーカーのプードゥーロボティクスは5月24日、初となる製造業向けの産業用ロボット「PUDU T300」を発表した。

「PUDU T300」は、製造現場で物資や材料の輸送用に設計されたロボット。生産ラインへの物資や材料の供給、生産ゾーン間での輸送、品質チェックのサンプル輸送などでの利用を想定しており、従業員の業務を効率化する。

60cmの狭いスペースを移動し、2cmの敷居と3.5cmの側溝を越えることが可能で、生産ライン間を簡単に往復でき、確実に供給を行うことができる。自動再充電とバッテリー交換機能で、24時間365日の連続稼働が可能。

マーカーなしでのナビゲーションが可能な独自の視覚測位システム「PUDU VSLAM+テクノロジー」を搭載。ロボット導入の障壁となる設備の再構築や用地の改造が不要となるため、容易に導入できるという。既存の製造フローや生産レイアウトの変更などにも迅速に対応する。

マッピング設定は、レーザーSLAMとビジュアルSLAMを使って行い、天井高が最大30メートルの環境でも利用できる。地図は、リアルタイムで更新し、最大20万平方メートルの空間でも動作が可能。

また、稼働時は高輝度の操作表示灯と交通信号灯で、ロボットの位置と走行進路を表示する。従業員の意向や設備に応じてカスタマイズ可能なボタン、リマインダーのアラート音機能も備える。

さらに、自己構成ネットワーク機能で、アプリを介在した電話操作や生産ラインからの資材リクエストに対応。ゲートへのアクセス、エレベーターの自動昇降も行える。システムの統合用のソフトウエアAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)も用意した。

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工場での運用イメージ

プードゥーでは、配膳ロボットや清掃ロボットの設計と製造、販売で培ったノウハウや実績を産業用ロボットでも生かせるとしており、電機メーカー、自動車部品加工施設、金属加工施設、半導体製造工場などで製造部門全体の生産ラインをサポートする機器やシステムとして売り込む。