日本航空(JAL)は6月3日、住友商事と、「空飛ぶクルマ」と呼ばれる電動垂直離着陸機(eVTOL)を日本で運航する新会社「Soracle(ソラクル)」(東京・中央区)を共同出資で同日に設立したと発表した。
Soracleは、eVTOLを使った航空運送事業を展開。資本期は2億円でJALと住友商事がそれぞれ50%を出資する。代表取締役には住友商の太田幸宏氏が就く。
JALと住友商事は、2020年にエアモビリティ分野で業務提携し、eVTOLを使った移動サービスに取り組んでいる。また、2025年大阪・関西万博で「空飛ぶクルマ」の実用化に向けて設立された「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」にも参画する。
JALでは航空運送事業で培った技術や知見、オペレーションなどを生かし、エアモビリティの社会実装と事業展開に目指す一方、住友商事は、2018年からエアモビリティ分野で事業化に着手。無人機管制システムの開発企業に出資するなど、日本で市場開拓を行っている。
2社は今後、JALが航空運送事業で培った安全運航のノウハウ、住友商事が航空業界に持つネットワークや事業活動を通じて培った知見などを生かしながら、新会社を通じて、eVTOL運航事業を手掛けることで協力関係を強化。同時にエアモビリティ事業の取り組みを加速する。