大和ハウスグループの大和ハウスベンチャーズ(東京・千代田区)は6月4日、米国で植物工場を展開するスタートアップのオイシイファームコーポレーション(ニュージャージー州)に出資したと発表した。
出資は運営するコーポレートベンチャーキャピタルファンド「“将来の夢”ファンド」を通じて行った。出資額は非公開。「“将来の夢”ファンド」は、大和ハウスが明日の社会に不可欠でインパクトのある事業に投資するファンド。ファンドの総額は300億円。
大和ハウスベンチャーズの親会社の大和ハウス工業は、植物工場分野で、農作物の安定供給や農業就業人口の減少などの課題解決を目的に農業の工業化に取り組む。2008年から研究開発を開始しており、2019年10月には栽培技術を持つ協力企業と植物工場システム「agri-cube ID」を発売した。
こうした中、大和ハウスでは、オイシイファームが日系大手企業との協業を通じて、グローバルでの競争力を持つ植物工場を実現できるスタートアップとして着目。今回、植物工場の高度化を目指した共同研究を行うことを決定。大和ハウスベンチャーズを通じて出資を決めた。両社は今後、大和ハウスのステム建築技術とオイシイファームの効率的な栽培技術を組み合わせることで、高度化された植物工場の確立を目指すとしている。