大型ドローンの物資輸送などを手掛けるロジクトロン(東京・練馬区)は12月20日、埼玉県さいたま市南区の人口集中地区の上空で、ドローンを使用したパイロットロープの架線業務を実施したと発表した。
さいたま市南区の鉄塔の建て替え工事に伴い、新設された鉄塔と既存の鉄塔の間に高圧電線を架線するためのパイロットロープを設置した。旧鉄塔が建設された1983年以降、宅地化が進み、高所作業車を用いた地上からの架線工事が困難なため、ドローンを使用した架線を行うことにした。
架線業務は、高圧送電線の鉄塔間に電線を渡すために、まず細い延線ロープ(パイロットロープ)を架線し、徐々に太いロープに交換。最終的には送電用の電線に差し替える。今回は、このパイロットロープの架線にドローンを活用。ドローンは中国DJIの「DJI FlyCart 30」を使用した。
ロジクトロンによると、人口集中地区上空でのドローン飛行は、飛行経路下の立ち入り管理措置を始め、航空法で制限されており、特に最大離陸重量25kg以上の大型機は、厳しい審査基準が設けられているという。そのため、今回の取り組みは珍しい事例としている。