テムザック(京都市)は1月17日、管路などを走行し点検や補修などの作業を実施する多脚式ロボット「SPD-X」を開発したと発表した。
「SPD-X」は、下水道点検を目的に2022年に開発した多脚式ロボット「SPD1」から、脚式構造を見直し走破性を大きく向上させた。「SPD1」の8本脚から、「SPD-X」は8本脚を2段構成の合計16脚で配置することで、細長い管路の中で安定して走行できるようにした。
開発では、3Dシミュレーターを活用した管内堆積物や障害物への対応制御を行い、実際に土などの堆積物や段差を乗り越えるテストを重ねた。
テムザックによれば、「SPD1」の発表後、当初想定していた下水道以外の業界からも幅広く注目され、管径の大小対応や堆積物・水流への対応、点検のみならず管内での作業が行えるロボットなど、多くの開発要望が寄せられているという。
同社では「SPD-X」を、それらに対応していくベースロボットと位置づけ、今後は社会インフラや建設業界などでのロボットのニーズに応えていくとしている。