
エアロセンス(東京・北区)は2月7日、垂直離着陸(VTOL)型ドローン「エアロボウイング」を使った飛行機タイプドローンのレベル3.5飛行を実施したと発表した。飛行機型ドローンのレベル3.5飛行は国内初という。
飛行は、経済産業省が中心になり政府関係省庁が推進する「デジタルライフライン全国総合整備計画」のドローン航路整備の実証実験で行った。実証は静岡県で実施。薬局がない阿多古地区の病院で診察を受けた患者に発行された処方箋を、二俣地区の薬局に送信し、近隣の調剤薬局で処方された医薬品をドローンで運搬するという想定で進められた。

当日は、医薬品を積んだエアロボウイングが浜松市天竜壬生ホールを離陸し天竜川沿いを北上後、約11kmの距離を飛行し、目的地の下阿多古ふれあいセンターに到着。無事、患者に医薬品を配送した。
エアロセンスは、佐部浩太郎社長が2024年12月に無人航空機の種類で飛行機に対応した無人航空機操縦者技能証明(二等)を取得し、飛行機モードでレベル3.5飛行が可能となった。
また、この技能証明と2024年6月に「エアロボウイング」が取得した第二種機体認証を合わせることで、飛行許可と承認が不要になった。そのため、今回の実証実験は、事前の許可と承認手続きを行わず実施した。