オリンパス、米医療IT投資会社のリバイバルと内視鏡支援ロボット開発の新会社設立

オリンパス、米投資会社のリバイバルとエンドルミナル治療支援ロボット開発の新会社設立

オリンパスは7月25日、米医療IT投資会社のリバイバル・ヘルスケア・キャピタル(テキサス州)と戦略的パートナーシップを結び、「エンドルミナル治療」と呼ばれる口や肛門から内視鏡を挿入して患部を治療する施術を支援するロボット「エンドルミナルロボティクス」開発の新会社「Swan EndoSurgical(スワン・エンドサージカル)」を共同で設立したと発表した。

オリンパスとリバイバルは、スワン・エンドサージカルに対し、両社の最初の投資として6500万ドル(約96億円)を出資する。その後は、あらかじめ合意したマイルストーンの達成などを条件に、最大で4億5800万ドル(約676億円)まで出資する考え。

「エンドルミナルロボティクス」は、消化管内の低侵襲な治療に特化した内視鏡支援ロボット。柔軟なアームと高精度な操作で、従来の内視鏡操作では難しかった部位にも対応可能で、消化器内科医などがより安全で効率的に手技を行えるよう支援する。

従来のマニュアル内視鏡治療は高い熟練度が求められ、技術継承や世界的な普及が課題とされてきた。今回、開発するエンドルミナルロボティクスは、操作の簡便化や身体負担の軽減を図ることで、より多くの医師が安全かつ均質な治療を提供できることを狙う。消化器がん以外の疾患領域への応用も視野に入れている。

スワン・エンドサージカルは米国テキサス州に本社を置き、ロボティクス技術に精通した専門家チームが研究開発・商業化を推進する。設立時点での従業員数は約20人。出資比率は、オリンパスが45%、リバイバル社が55%となっている。新会社では「エンドルミナルロボティクス」のロボットプラットホーム開発に加え、臨床試験や規制対応、製品展開まで手掛ける包括的な体制を構築する計画。