自動調剤技術を開発するメディカルユアーズロボティクス(大阪市)は3月17日、薬局ロボット「RIEDL Phasys(リードル・ファシス)」のオプション機能で、フィジカルAI(人工知能)搭載の完全自動入庫システム「Ultra Phasys(ウルトラ・ファシス)」を発売すると発表した。薬局の対物業務の自動化を進め、薬局のDX(デジタルトランスフォーメーション)を後押しする。

「Ultra Phasys」は、物理世界を理解し、自律的に判断・学習するフィジカルAIを中核に据えた入庫システム。箱のひずみや角変形、印刷面の光反射、製品同士の密集や重なりなどをリアルタイムに検知し、状況に応じて動作を最適化する。従来の固定アルゴリズムによるプログラム制御型の自動入庫装置と異なり、状況適応型の自律制御を搭載した。
システムは、3Dビジョンによる個体差認識、把持位置のリアルタイム再計算、画像駆動型・間欠制御による単品分離などが特長。ホッパー部はAIと人工視覚モジュールが連動し、製品流量を常時解析しながら、適切な間隔が確保された場合のみ搬送する。過密状態を検知した場合は即時停止し、十分なスペースを確保した後に再開する。

AIの機械学習では、把持の成功・失敗データを継続的に蓄積し、誤差要因を解析してアルゴリズムを自己最適化することで、従来型装置と比べて入庫成功率の向上につなげる。円筒形・角形パッケージにも対応しており、6軸多関節ロボットやニューラルネットワークによる物体検出、使用期限の自動読み取り機能も備える。最大処理能力は毎時360パッケージで、閉局時間帯の無人連続稼働もできる。
今後は、「Ultra Phasys」の国内薬局への導入を順次進める。同社では、「RIEDL Phasys」と統合することで、入庫、保管、在庫管理、払い出しまでを一気通貫で自動化できるという。人の経験や勘に依存していた微調整をロボットが自律的に学習することで、作業時間の削減、人為的ミスの低減、機械停止時間の最小化、薬剤師の対人業務への集中が図れるとしている。








