電動クローラー開発などのキューボレックス(東京・葛飾区)は1月31日、東京電力パワーグリッドと、電動一輪車を使って、都市部の無電柱化エリアでインフラ設備を新設・撤去する地中設備工事の効率化の実証実験を実施したと発表した。
今回の実証実験では、キューボレックスの手押し一輪車を電動化する機器「一輪車電動化キット E-cat kit2」を利用した電動一輪車で、一般的な一輪車と比べた作業時間の短縮と効率向上を検証した。具体的には、地中ケーブルの敷設にともなう開削、埋め戻し工事、開削場所~トラックまでの小、中距離運搬を多数往復を行った。
実験の結果、通常の人力で動かす一輪車に比べ、電動一輪車の使用時は運搬作業時間を40%近く短縮し、1.65倍作業効率が向上したことを確かめた。また、土砂の運搬作業の短縮が、埋め戻し作業の工程全体の時間短縮にもつながり、工事全体の効率化に寄与することを実証した。
また、作業員からは、電動一輪車で、狭あい道路での労力軽減、運搬効率向上が顕著であることが報告された。特に東京都内のような狭あい環境の多いインフラ工事の現場では電動一輪車の導入が効果的であることが分かった
キューボレックスでは、今回の実証実験を通じて、電動一輪車の導入が作業効率向上と作業員の負担軽減につながり、ロボティクスによる現場の課題解決の可能性を検証できたとしており、今後も、建設業界と協力し、安全で効率的な作業環境の実現に取り組んでいくとしている。