ドイツ清掃機器メーカー、ケルヒャーの日本法人のケルヒャージャパン(横浜市)は7月9日、大成建設が床洗浄ロボット「KIRA B 50」を導入したと発表した。国内建設業界では初という。
「KIRA B 50」は、高い洗浄能力と清掃品質を持ち、自律性と安全性を確保した床洗浄ロボット。ローラーブラシで除塵(じょじん)作業と洗浄作業を1工程に短縮しており、サイドブラシで汚れを中央に取り込み安全に清掃する。
2種類のマッピング方法で洗浄ルートの設定や編集、ロボット操作が可能なほか、視野型マルチセンサーシステムで瞬時に360度ビューを作成し、ガラスや突出した障害物を把握する。ドッキングステーションを使用すれば、給水や排水、充電の自動処理も可能。
大成建設は、ケルヒャーと複数の建設現場での実証実験を経て採用した。実験では、自社の自律走行清掃ロボットシステム「T-CleanX」シリーズで、「KIRAMECLEAN(キラメクリン)」の名称で運用。木端やくぎなど比較的大きなゴミや大量の粉じんがある現場での洗浄清掃に加え、工事の進捗(しんちょく)によって作業環境が都度変化する現場特有の課題に対応できる点を評価した。
同社では、ゴミが散在する、日々の清掃シーンを対象にしたロボット「ARAMECLEAN(アラメクリン)」、床塗装施工前などの粉じんをきれいに除去するような清掃シーンを対象するロボット「KOMAMECLEAN(コマメクリン)」と併用し、用途によって使い分け、連携することでロボットの清掃効率向上を図る。
また、ケルヒャージャパンと建設作業所での活用で情報交換などを行い、連携することで相乗効果を生み出し、ロボット清掃を強化する考え。