FUJI、AI廃棄物選別ロボットを大成ロテックが産業廃棄物中間処理施設に導入

廃棄物選別ロボット R-PLUS
廃棄物選別ロボット R-PLUS

FUJI(愛知・知立市)は8月1日、大成ロテック(東京・新宿区)と、AI(人工知能)を搭載し、がれき類に混入した不純物を自動除去するロボット「廃棄物選別ロボット R-PLUS(アールプラス)」を、大成ロテックの産業廃棄物中間処理施設の東京青海合材工場に納入し、11月から稼働をすると発表した。

「R-PLUS」は、がれき類に混入した不純物をAIが正確に検出し、ピッキングチャックで除去する。ピッキングスピードは人間と同等以上で、工程の生産量の品質を下げることなく省人化を実現できるという。クラウドを使ったリモート管理システムを搭載。設置は既設のベルトコンベヤーの上に載せるだけで済む。ベルトコンベヤーの傾斜角は0~20度まで対応する。

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選別の手作業工程の様子

FUJIによると、改修や解体時に発生するがれき類のリサイクルを行う中間処理施設の選別作業は、金属や木くずなどの製品にリサイクルできない不純物の一部を、粉じんや騒音などが発生する過酷な作業環境で、人が手作業で取り除いており、労働力不足と作業安全性の確保が大きな課題となっているという。

そこで、同社では、電子部品実装ロボットの開発で培ってきた技術とAIの画像認識を活用し、人に代わって不純物を自動選別する廃棄物選別ロボットを開発した。ロボットを納入する大成ロテックの東京青海合材工場は、アスファルト合材の供給や建設廃材の中間処理を行っている。

今回の取り組みでは、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)が提供するSDGs(持続可能な開発目標)向けリースサービス「みらい2030(寄付型)」の枠組みを活用した。「みらい2030(寄付型)」は、リース料の一部をSMFLがSDGs達成に貢献する公益財団法人や認定NPO法人などに寄付するサービス。FUJIとSMFLは、R-PLUSの普及で業務協定も7月に締結している。