YKK AP、窓枠の設置や自動溶接固定する窓施工ロボット2機種を開発

窓枠設置ロボット「アライメーター01」
窓枠設置ロボット「アライメーター01」

建材大手のYKK AP(東京・千代田区)は9月3日、自律移動する協働ロボットシステム「MABOT(マボット)」で、非木造建築の建設現場で窓枠を設置する「Alignmenter01(アライメンター01)」と、設置された窓枠を自動溶接固定する「Welfixer01(ウェルフィクサー01)」の窓の施工ロボットを開発したと発表した。

「アライメンター」は、基準墨(基準となる墨で打たれた線)から設置位置を確認し、高精度な位置決め機能を利用して窓枠をビルの躯体(くたい)に設置する。計測からクサビ(位置決め調節のため枠と躯体との隙間に差し込むV字形の木の小片)を使った、窓枠の建て込み設置まで施工技能者が行う一連の作業を自動で行うことが可能。

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自動溶接固定ロボット「ウェルフィクサー01」

一方、「ウェルフィクサー」は、開口部に木クサビなどで建て込み設置した窓枠の四周に対し、躯体に窓枠を固定する鉄製ブラケットを自動で配置し溶接固定する。溶接工程を省人化できるほか、作業員の高所作業での災害リスク低減、有毒な溶接ヒュームを吸引する健康障害リスク低減が図れる。また、不活性ガスで火花を抑えることで火災リスクも低減できるという。

YKK APでは今後も窓施工での資材運搬や品質検査、AI(人工知能)を活用した画像認識や自律移動機能を搭載する「複数のロボットが会話する連携ロボット」などの開発を進め、ビルの建設現場での実使用を目指すとしている。