NTTドコモは12月7日、NTT、スペースコンパス（東京・千代田区）、スカパーJSATと、成層圏を飛行する高高度プラットフォームの「HAPS（High-Altitude Platform Station：成層圏通信プラットフォーム）を使った携帯端末向け直接通信システムと高速大容量化技術の研究開発を開始したと発表した。
「HAPS」は、地上約20km上空の成層圏を数日から数か月の長期間にわたり無着陸で飛行できる無人飛行体。今回の開発は、成層圏を無人飛行するHAPSを経由して、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末に直接通信サービスを提供するシステムの早期実用化と高度化を目的に始める。4社ではHAPSを使った成層圏環境の携帯端末向け通信実験を日本国内で実施することを目指す。
また、HAPSの普及とユースケースの拡大を図るため、携帯端末とHAPS間の通信の高速大容量化やHAPSと地上の通信ネットワークを中継する地上局間の通信が途切れない技術、TDD（時分割複信）周波数帯の活用といったシステム高度化の開発に取り組む。
4社は今後も、開発を通じてHAPSを活用した、成層圏からの通信サービスの品質向上、柔軟で高効率なHAPS通信サービスの運用を可能とする開発を進めるとしている。
