エアロセンス（東京・北区）は6月5日、垂直離着陸型固定翼（VTOL）ドローン「エアロボウイング AS-VT01K」が、国土交通省の無人航空機の型式認証制度で、第二種型式認証を、同日に取得したと発表した。VTOL型ドローンの第二種型式認証取得は国内初という。
「AS-VT01K」は、機体サイズが、215×124×42cm（プロペラを含まず）、バッテリー含む機体重量は9.2kg。最大離陸重量は10.2kg、積載重量は最大1kgまで対応する。ペイロード1kg積載時の飛行可能時間が40分、最大飛行距離は50km。最高速度が秒速27.8m、巡航速度は、秒速18mで飛行する。
型式認証は、ドローンを対象とした設計と製造過程が、強度、構造、性能の適切性安全基準と、製造など業務の適切性の均一性基準に適合するかを検査し認証する制度。型式認証を受けた型式のドローンは、機体認証の際に機体ごとに行う設計、製造過程、現状検査の全部か一部が省略される。第二種型式認証は、立ち入り管理措置を講じた上での特定飛行を行うドローンに対して実施する。
今回の「AS-VT01K」の認証では、事前承認が必要な特定飛行で目視外飛行を対象した審査を受けて承認された。そのため、立ち入り管理措置を行った上で目視外飛行させる「レベル3」、補助者の配置や看板の設置などが不要の目視外飛行「レベル3.5」で、目視外飛行の事前申請が不要となる。
「AS-VT01K」は離陸から着陸まで長距離を目視外で自動飛行する運用コンセプトを掲げており、機体の安全性と信頼性が基準に適合したことで認証された。エアロセンスではVTOL型ドローンが長距離・広範囲の飛行が可能なことから、その特長を生かした河川や砂防堰堤などのインフラ点検や調査などの利用を見込んでいる。
