エアロネクスト、モンゴルで緊急対応のドローン輸血用血液輸送を行い2名の命を救命

輸血用血液を載せ離陸した物流専用ドローン「AirTruck(エアトラック)」(国立輸血センター)
輸血用血液を載せ離陸した物流専用ドローン「AirTruck(エアトラック)」(国立輸血センター)

エアロネクスト(東京・渋谷区)は10月8日、モンゴルの事業展開パートナーのニューコムグループ(ウランバートル市)と、9月16日に実施されたモンゴルの国立輸血センターとモンゴル国立医科大学付属モンゴル日本病院間のドローンを使った緊急対応の血液輸送で、2名の命を救命したとを発表した。

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輸血用血液を載せ病院屋上に着陸した「AirTruck」(モンゴル国立医科大学付属モンゴル日本病院)

今回の血液輸送では、16日の当日に日本モンゴル病院から手術用の血液が足りないとの緊急連絡を受け、物流専用ドローン「AirTruck(エアトラック)」を使って、片道で4.75kmの距離を約13分で輸血用血液を配送した。

エアロネクストとニューコムグループは、モンゴルでドローンを使った物流サービス事業化の連携で基本合意しており、ドローンを活用した医療定期配送網の構築に着手。

エアロネクスト子会社のネクストデリバリーの運航チームが、ニューコムのMSDD(モンゴリア・スマート・ドローン・デリバリー)の運航スタッフを日本で数カ月に渡り実地トレーニングを行い、遠隔パイロットに育成。また、ネクストデリバリーの運航スタッフが複数回に渡りモンゴルでトレーニングとスキルチェックを重ね、MSDD単独での運航体制の構築を進めてきた。

一方で、MSDDは6月にモンゴル国民間航空庁(MCAA)からモンゴル国内でドローンの商用飛行ライセンスを取得。8月からは、国立輸血センターから市内の日本モンゴル病院、アムガラン病院、第一母子センターに血液のドローン配送の実運用を開始。今回のような緊急対応だけでなく、今まで救急車両などで行っていたた輸血用血液の配送の一部をドローンで届ける定期的な運用を始めており、8月から9月末までで50フライトを実施した。

2社は、今後もモンゴルの社会課題解決を目指し、ドローンと陸上輸送を組み合わせた物流サービスの整備を推進していくとしている。