
イスラエルのドローン通信会社のElsight(エルサイト、オル・イェフダ)は、日本での事業活動を本格化すると発表した。
エルサイトはドローン通信「Halo(ハロ)」を提供する。「Halo」は、ドローンの目視外飛行に特化して設計し、特許を取得したLTE、5G、衛星通信を統合する通信基盤。複数の4Gと5Gのネットワーク、衛星通信、Wi-Fiなどを統合し、途切れない接続を保証しているのが特長という。
米国の救急サービス、ドバイの警察機関、EU(欧州連合)諸国の消防や公共安全機関などが採用しており、災害救助、警察の捜索活動、緊急医療配送などに活用されている。日本市場では、これまでナビコムアビエーション(東京・千代田区)が総販売代理店として、省庁や自治体に拡販を行ってきた。
同社では、国土交通省が、2022年にはレベル4飛行(有人地帯での目視外自律飛行)が法的に解禁し、物流、災害対応、インフラ点検などでの実装に向けた実証が全国各地で実施されると共に、民間予測で日本のドローン市場が2025年には約6500億円規模に拡大する見通しを受け、技術面と制度面で変革のタイミングを迎えているとして、日本での本格始動を決めた。
今後は、ナビコムアビエーションとのパートナーシップを通じて、「Halo」の国内導入に向けた実証、技術サポート、販売体制の整備を段階的に進める。特に、防災、物流、インフラ点検といった公共性の高い分野で、信頼性の高い通信ソリューションの提供を目指す。