
テラドローンは4月30日、運航管理システム(UTM)を手掛けるベルギー子会社のユニフライが、欧州を中心に世界でドローンの規制や安全、飛行前の許可承認の取得アドバイザリー業務を行うユーロUSCイタリア(ローマ市)の全株式を取得し子会社化したと発表した。
ユーロUSCイタリアは、運航リスク評価フレーム「SORA」に基づくリスクアセスメント支援を中心に、飛行前の許可承認の取得や、ドローン規制のアドバイザリー業務を展開。自社開発のリスク評価支援ソフトを活用し、専門知識が必要で複雑な申請プロセスのデジタル化と効率化を支援している。大手ドローンオペレーターから航空業界の機関、防衛・軍事関連まで幅広い顧客を持つ。
テラドローンによると、ドローンの目視外飛行や人口密集地のようなリスクが高い場所での飛行は、SORAなどの運航リスク評価フレームワークを使った申請が必要だが、専門的な知識が必要なほか、手動の複雑なプロセスとなっているという。
ユニフライは、こうした市場背景を踏まえ、ドローンのアドバイザリー業務に強みを持つユーロUSCイタリアを買収した。同社の子会社化を通じて、ドローン飛行のリスク評価プロセスから運航管理までを一貫して支援する統合プラットホーム構築を目指す。
今後は、両社の技術と知見を融合し、飛リスク評価や運航管理分野で新たなサービスの開発や、ほかの地域への展開も視野に入れている。これまで手動で行われていた複雑な申請プロセスを効率化することで、ドローンの運用を全体最適化し、グローバル展開を加速することを視野に入れている。