ネクストデリバリー、島根・津和野町で買い物難民解消など目指したドローン配送の実験

使用したドローンを前に(左から)森嶋俊弘・KDDIスマートドローンソリューションビジネス推進2部部長、 下森 博之・津和野町町長 、近藤建斗・ネクストデリバリー企画グループグループ責任者

ネクストデリバリーは12月25日、島根県津和野町、 KDDIスマートドローンと、買い物難民や、災害時の緊急物資配送の課題解決を目的にしたドローン配送の実証実験を、12月19日から12月21日に実施したと発表した。

実証では、津和野の池村地区で、買い物難民対策で食料品や日用品などをドローンで配送する実験と、災害時の孤立地域発生の課題解決で、災害時に道路が寸断した場合の緊急物資配送を想定し、非常食や防災用品をドローンで配送するの実験を行い、検証した。

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配送品を積み飛び立つ物流専用ドローン

具体的には、池村地区で、食料品などで構成する、約1.7kgの「食品セット」を離陸地点の地域活性化複合施設建設地付近(津和野町枕瀬)から親水公園(津和野町池村)までの片道約3.9kmを、ドローンを使い、約9分で届けた。

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野地公民館で荷物を受け渡す様子

一方、災害時の道路寸断時の緊急物資配送を想定した実験では、非常食や防災用品で構成する、約1.5kgの「緊急物資セット」を離陸地点の地域活性化複合施設建設地付近(津和野町枕瀬)から野地公民館(津和野町池村)までの片道約5kmを、ドローンを使って約11分で配送した。

機体は、物流専用ドローン「AirTruck(エアトラック)」を使用し、レベル2飛行(無人地帯上空での目視内自律飛行)で運用。機体の制御には、KDDIスマートドローンが開発したモバイル通信で機体の遠隔制御・自律飛行を行う「スマートドローンツールズ」の運航管理システムを活用した。

プロジェクト統括はKDDIスマートドローンが務めた。機体運航をKDDIスマートドローンとネクストデリバリーが担当。津和野町がフィールドを提供した。ネクストデリバリーなどでは今後、実証を通じて抽出された課題の解決や、ドローン物流の事業化に取り組むとしている。