オートストア、自動倉庫が大成建とトーヨーカネツのロボット生産システムに採用

オートストアは5月9日、大成建設とトーヨーカネツが共同開発したロボット生産システム「T-ロボットストレージ生産システム」に、自動倉庫システム「AutoStore（オートストア）」が採用されたと発表した。

「T-ロボットストレージ生産システム」は、メイン倉庫内のコンテナに収納や保管された原料や仕掛品を、生産エリア上部に敷設した走行路をロボットが移動しながら搬送することで、タイムリーに保管と供給を行うシステム。

生産エリア上部空間の有効利用することによる空間利用の効率化や自動化・省人化による生産効率の向上、生産工程に合わせた柔軟なレイアウトが可能といった特徴を持つ。

一方、「AutoStore」は、立体的に組み上げた格子状のグリッド内にコンテナを格納し、ピッキング機能を備えたロボットがグリッド上部の走行路を移動してコンテナの入出庫を行う、空間利用効率の高い自動倉庫システム。

今回、生産施設の生産ラインに、「AutoStore」を適用することで、生産エリア上部空間の有効利用と、空間利用効率を向上。同時に、ロボットを使った原料や仕掛品の保管や搬送で自動化・省人化を実現した。

オートストアでは、現在、多くの生産施設の生産工程で使用する部品を必要な時に必要な量だけ供給することでムダな在庫を抱えない「ジャストインタイム方式」が採用されており、工程に必要な原材料の供給や工程で作られた仕掛品の一時保管と次工程への搬送がタイムリーに行うことが求められていると説明。

しかし、工程が多岐にわたる生産ラインでは、工程で生じる時間差などから仕掛品が滞留する場合、生産ライン近くのフロア上や別の倉庫エリアで一時的に保管する必要があり、従来の方法では、運搬や収納に伴う新たな作業負荷の発生や在庫管理の煩雑さなどから、空間の有効利用や生産効率改善の妨げとなっているという。「T-ロボットストレージ生産システム」は、こうした課題を解決するシステムとしている。