テレイグジスタンス(TX、東京・大田区)は7月25日、センコーと、センコーが運営するイオンの物流施設「福岡XD」で、TXのロボットソリューションを導入し、7月から段階的に実業務での稼働を開始すると発表した。
ロボットソリューションは、アームロボット4台と自動フォークリフト4台で構成。「パレットからコンベヤーへの投入作業」と「パレットからカートラックへの積み付け作業」の自動化で活用する。
ソリューションでは、床へのアンカー施工、物流施設の設備やシステムとの連携などを前提としない、導入面と運用面で柔軟性の高い非固定式のロボットを採用。把持面にミシン目のあるケースや強度の弱い素材が使われたケースにも対応する独自ロボットハンドを使用する。
独自のAI(人工知能)システムも導入。1本のコンベヤーに複数台のアームロボットを並列配置したレイアウトでの同時稼働し、従来の積載効率を維持したカートラック積み付けと、パレットやカートラックを搬送する自動フォークリフト(AGF)を、アームロボットの稼働状況と連動させながら、複数台同時制御する。
そのほか、エラーなど不具合発生時の早期復旧を実現する、遠隔監視と遠隔操作を行う独自の遠隔制御システムを活用する。
TXは今後、福岡XDでの実環境実業務での稼働結果などを踏まえ、非固定式など、今回採用したロボットソリューションの特長を生かしながら処理能力の向上などを図った次世代機の開発。2~3年後の導入を目指す。
一方、センコーは、TXのロボットソリューションの導入を契機に、ロボット導入の課題とする稼働率アップを目指し、複数の作業場所で非固定式アームロボットを使用し、運用面での検証を進める。