ラピュタロボティクスは12月11日、物流会社のロジスティード西日本(大阪市)が、協働型ピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR」を神戸営業所に導入し、稼働を開始したと発表した。
ロジスティード西日本の神戸営業所では、取り扱いアイテムの特性や出荷量の波動があることから、ピッキング作業で作業標準化が難しい課題に直面。その結果、出荷能力が作業者の習熟度に依存することとなり、出荷の安定と生産性向上の妨げとなっていた。また、労働人口の減少に伴い、将来に向けた労働力確保の課題も抱えていた。
ラピュタロボティクスは、課題解決で、神戸営業所の現場オペレーションを詳細にヒアリングし、作業を効率よく進めるために細かなデータ分析やシミュレーションを行い、最適なロボット台数を算出し、運用に合わせた緻密な導入を提案。ロジスティード西日本では、過去の導入実績に基づいた提案内容を評価し、導入を決定した。
ロジスティード西日本では、ロボット導入後、初心者の作業スタッフでも、ロボットの画面指示に従うことで簡単に業務をこなせるようになり、個々の作業手順のばらつきをなくすことに成功。作業内容にかかわらず生産性が安定し、作業の予実管理が容易にできるようになった。同時に計画修正の頻度も削減した。
また、LED(発光ダイオード)が指定エリアで点灯することで誤ピッキングを減らすピッキングアシスト機能「Put to Light (誤ピッキング防止アシスト)機能」を活用し、細かな商材が多く、品目も多数あるなかでも、ピッキング作業に集中し、誤ピッキングの件数を減らした。
さらに、ラピュタロボティクスが「ラピュタPA-AMR」にラベルプリンターを搭載し1アイテムごとにラベル発行、貼り付けができる棚前印刷機能を開発しシステムに導入。神戸営業所は、機能でピッキング作業の運用に合わせたラベルを適切なタイミングで発行することで、ロボット導入後もピッキング作業と後段の検品プロセスで円滑に作業を進められるようにした。
ロジスティード西日本では「今後も作業をしていく中でユーザー目線での作業改善、システム改修などを進めてもらい、ますます使いやすく便利なAMRに成長させてもらいたい」(事業企画部の瀧田雅人氏)としている。