アールティ、国産4足歩行ロボット開発、2025年度内に受注生産で発売へ

アールティが開発中の4足歩行ロボット
アールティが開発中の4足歩行ロボット

ロボット開発スタートアップのアールティ(東京・千代田区)は12月17日、国産の4足歩行ロボットの開発プロジェクトに着手すると発表した。教育や研究機関、産業分野での用途を見込み受託開発ベースで製品化し、価格は数百万円を想定。2025年度内に受注生産で発売する。

プロジェクトでは、東京大学の河原塚健人研究室で開発する4足歩行ロボット「MEVIUS(メビウス)」ベースに製品化する。特に歩行モーションでは、機械学習を活用した歩行の実用化に取り組む。

アールティによると、4足歩行ロボットは、段差や不整地で車輪などが踏破できない場所での利用が考えられており、国内外で多様なニーズがあるという。

開発する4足歩行ロボットは、多関節構造と高度なセンサー技術を使った高度なバランス制御や、オープンソースのロボット開発環境「ROS(ロボット・オペレーティング・システム)2」の対応、人の遠隔操作やデジタルツインで生成された動作を学習する技術を搭載したAI(人工知能)学習データの効率的な再現機能、カスタマイズ可能な設計で、教育用教材から産業プロトタイピングまで幅広く対応するモジュール型設計といった特徴を備える予定。

アールティは、これまで高度なAIビジョン技術、ROSの開発技術、等身大人型二足歩行ロボットの開発実績を持ち、車輪型から2足歩行ロボットまで、さまざまな製品、受託開発品を国内外に販売している。

同社では、こうした経験を生かし、産業分野や教育現場での活用を始め、社会課題解決のロボットソリューションでも活用されることを目指す。