椿本チエインは2月20日、KDDIと共同出資した物流コンサルティング会社のNexa Ware（ネクサウェア、東京・千代田区）と開発した、複数のマテハン機器とロボットを組み合わせた物流自動化パッケージソリューション「Nexa Warehouse-Smart Pack（ネクサ・ウェアハウス・スマートパック）」の提供を、2月20日から開始したと発表した。
「Nexa Warehouse-Smart Pack」は、物流工程の特性に合わせて、マテハン機器やロボットを組み合わせパッケージ化した物流倉庫向けソリューション。標準仕様の「モデル」として設定し、提供する。
第一弾で「BtoCパッケージAGVピッキングモデル」と「BtoBパッケージAGVアソートモデル」を用意した。2つのモデル共に、汎用（はんよう）性の高いAGV（無人搬送車）を活用した「T-Carry system」をベースに構成。顧客の「ピッキング工程」や「仕分け工程」での運用をスムーズに開始できるモデルに仕上げた。業務ニーズに応じてオプション追加も可能で、顧客の運用に合わせて柔軟な提案ができるとしている。
「BtoBパッケージAGVアソートモデル」の導入イメージ。商品を載せたAGVから商品を取り出し、オーダーされた棚間口へ商品を投入する
「BtoCパッケージAGVピッキングモデル」は、AGVでピッキングケースの搬送を自動化し、タブレット端末からピッキング指示を行うことで、作業者を歩かせない、待たせない、持たせない、考えさせないというピッキングを実現するソリューション。
AGVでのピッキングケース搬送で作業者の移動を削減し、身体的負担の軽減や、ピッキング作業のみに集中できる環境で、ピッキング生産性の向上、ピッキング箇所のデジタルで確認することによる作業スピードアップとミス軽減の両立が図れる。小規模から運用を開始し、将来的な増設とレイアウト変更や、物量に応じたピッキング作業人数の調整にも対応する。
「BtoBパッケージAGVアソートモデル」は、さまざまな商品を、省スペースで効率的に仕分けし、AGVで次工程への商品供給を自動化することで、シームレスな仕分け作業を実現するソリューション。
従来の仕分け装置に比べ、省スペースに大量間口の設置が可能で、将来的な増設とレイアウト変更も対応し、自動仕分け設備では対応が難しい、割れ物など繊細な商品も扱える。また、AGVで商品を自動供給するため、作業者が定位置で仕分けられ身体的負担が軽減できるほか、多くの仕分け先の商品を一度に集めることで、トータルピッキング効率を向上させた。物量に応じて、仕分け作業人数の調整も行える。
