楽天、東京・晴海のロボット商品配送サービスで新機種を導入し対象店舗と地域を拡大

新たに導入するAvride(アブライド)のロボットの稼働の様子
新たに導入するAvride(アブライド)のロボットの稼働の様子

楽天グループは2月26日、東京都中央区晴海全域、月島と勝どきの一部で展開する自動配送ロボットを使った小売店や飲食店の商品配送サービス「楽天無人配送」で、新しいロボットを導入し、対象店舗と地域を拡大すると発表した。

「楽天無人配送」は、2024年11月にサービスを開始。自動配送ロボットが「スターバックスコーヒー晴海トリトンスクエア店」「スーパーマーケット文化堂月島店」「吉野家晴海トリトンスクエア店」の商品を、対象地域内の配送場所に夜間や雨天時を含め毎日配送している。配送商品数は、4500品以上で、商品代を除く配送料は税込100円。支払いは、クレジットカード、楽天ポイント、楽天キャッシュに対応する。

2025年2月には、対象店舗にケーキ店「パティスリーハット」、コンビニエンスストア「ファミリーマート晴海センタービル店」を追加し、店舗数を拡大した。また、対象地域も晴海全域と月島1~4丁目の一部、勝どき1~6丁目の一部に広げており、顧客が注文時に指定できる配送場所数も90カ所を超えた。

こうした中、楽天は、今後の需要拡大に備えた配送体制の強化で、既存で使用する米ロボットベンチャーのCartken(カートケン、カリフォルニア州)のロボットに加え、米国の自動配送ロボットスタートアップのAvride(アブライド、テキサス州)のロボットを、2月27日から導入することにした。アブライドのロボットが日本でサービスに利用されるのは今回が初という。

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Avrideの自動配送ロボット

ロボットのサイズは、長さ:86.1×幅:65.5×高さ:117.8cm、最大積載容量が約54L、最大積載重量は25kg、最高速度は、時速6km。運用機体は順次10台まで増やす。

アブライドは世界各地に研究開発拠点を設けており、自動配送ロボットや自動運転車の技術や運用実績を持つ。同社の自動配送ロボットは、自動運転技術と、さまざまなセンサー、アルゴリズムを搭載しており、効率的で信頼性が高く、公道のような複雑な環境でも安全に自動走行できるという。米国では多数の機体が商用利用されている。

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Avrideの10台のロボットが稼働する様子

楽天では、今回のロボットの種類や機体数の増加にあたり、注文内容に応じて最適なロボットの自動割り当てなどを行う独自開発した配送管理システムの改良や、自動配送ロボット10台体制でのサービス提供の実証実験も実施。サービス品質やロボット運用の安定性などを確かめたとしている。