NTTコム、リアルタイム遠隔制御ロボット使ったデータセンター運用保守の実証実験

運用保守業務中のテレプレゼンスロボット(イメージ)

NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は9月26日、東京ロボティクス、NHNテコラス、E-MARKと、テレプレゼンスロボット(リアルタイム遠隔制御ロボット)を活用した、データセンターのIT機器運用保守業務の実証実験を10月から開始すると発表した。

テレプレゼンスロボットは、搭載カメラを使ったサーバーの状態監視機能、ロボットアームを利用した撮影位置・角度の調整機能、地図機能と連携した自律移動などを備える。実証では、NHNテコラスが商用環境で利用するデータセンターで、E-MARKがNTTコムと東ロボが開発したテレプレゼンスロボットを使って保守運用作業の一部を実施。「故障・トラブル発生時の駆け付け」「現地作業の事前事後確認」「遠隔からのサポート作業」「定期巡回」を検証する。

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テレプレゼンスロボットの操作画面(イメージ)

具体的には、「故障・トラブル発生時の駆け付け」で、保守拠点からデータセンターに配置したテレプレゼンスロボットにアクセスし、遠隔操作することで一次切り分け業務を実施する。同時に、一次切り分け業務実施時の映像を録画データとしてクラウド上に保管する。

「現地作業の事前事後確認」では、メンテナンス作業実施前後で実施する確認作業を、テレプレゼンスロボットで行う。「遠隔からのサポート作業」は、現地作業で、熟練作業者のサポートが急遽必要となった場合に、保守拠点の熟練作業者がテレプレゼンスロボット経由で現地とコミュニケーションを図り、迅速化な対応を図る。「定期巡回」では、ロボットの巡回予約を設定し、早朝、夜間帯などに自動で監視対象の機器を確認する。

今後は、NTTグループが提供する次世代ネットワーク「IOWN(アイオン)」を活用し、低遅延なネットワーク環境を生かした遠隔からの操作性向上と機能の拡充する。同時にNTTコムでは、実証の成果をもとに、テレプレゼンスロボットを活用したデータセンターの運用保守サービス提供を目指す。