シンカー(大阪市)は3月28日、1.4億円の資金調達を実施したと発表した。これまで、スタートアップ企業に対する投資ラウンド「シリーズA」で、2023年9月にも資金調達を行っており、総額で3.7億円、2022年8月の設立からの累計資金調達額は4.7億円となった。
今回、フューチャーベンチャーキャピタル、サンエイトインベストメント、京信ソーシャルキャピタル、りそなキャピタルが引受先となり、第三者割当増資で出資した。
シンカーは、「近接覚センサーTK-01」と、近接覚センサーによって、指先で考えて、つかむロボットハンド「Think Hand F」の開発を手掛ける。
「近接覚センサーTK-01」は、カメラ不要で、赤外線とAI(人工知能)を組み合わせた独自のセンシング技術によって、モノの位置と形を非接触で高速に把握できるセンサー。従来の産業用ロボットでは難しいとされていた鏡面・透明物質の取り扱いや、現場環境に応じた臨機応変なピックアップを可能にする。
一方、「Think Hand F」は、「近接覚センサーTK-01」と、指の関節を柔軟に保つフローティング機構を搭載したロボットハンド。まさぐりながら、ばら積みされた部品などをつかむことができる。
同社では、調達した資金を、技術人材の採用と、近接覚センサーの高性能化、近接覚センサーと柔軟機構とを組み合わせたロボットハンド「Think Hand F」の製品化と拡販の強化で活用する。