スギノマシン、AIで焼け取りを自動化したレーザーロボットシステム開発

レーザー焼け取りロボットシステム
レーザー焼け取りロボットシステム

高圧ジェット洗浄装置などを開発するスギノマシン(富山・滑川市)は6月4日、レーザー照射で金属溶接部の焼けを除去する「レーザー焼け取りロボットシステム」を開発したと発表した。

「レーザー焼け取りロボットシステム」は、焼け取り範囲や部品形状を自動判定し、最適な照射経路の自動生成を行い焼けを除去する。独自のセンシング技術(画像処理)で焼けの範囲や濃淡を判別し、レーザーのパラメータを自動で最適化する。AI(人工知能)とロボット技術を活用し実現した。

部品ごとの形状や焼け範囲に応じて、ロボットの動作経路を自動で生成するため、「ティーチレス」と呼ばれる事前プログラミング不要な運用が可能。多品種少量生産の現場でも高精度な焼け取りが可能になるという。

システムは、レーザークリーニングを採用しており、従来の薬品処理と廃液処理などの負担が不要になる。非接触方式のため金属へのダメージが少なく、さびや黒皮、被膜などの除去にも対応する。

同社は2024年に溶接工程向けに、ティーチレスで溶接できるロボットシステムと、自動で溶接経路を補正する「アクティブトラッキング」機能の提供を開始。「レーザー焼け取りロボットシステム」は、こうした技術の延長線上のシステムとしている。