
スイスのABBは6月25日、大型産業用ロボットの新機種「IRB 6730S」「IRB 6750S」「IRB 6760」の3モデルを発表した。新モデル投入で同社の産業用ロボットは11種類、60種類のバリエーションに拡充した。
「IRB 6730S」と「IRB 6750S」は、最大可搬重量350kgの棚置き型ロボットで、垂直・水平方向への可動が可能。自動車、鋳造、建設、一般製造業の鋳造、射出成形、スポット溶接などの作業での利用を見込む。
一方、「IRB 6760」は、中規模プレスライン向けのプレス搬送ロボット。毎分で最大15ストローク、毎時900個の搬送速度を実現。自動車、エレクトロニクス、一般製造業など、幅広い業界での利用を想定している。
3機種は全てに最新コントローラ「OmniCore(オムニコア)」を搭載。消費電力を最大20%削減しながら、クラス最高レベルのパフォーマンスが可能。「IRB 6750S」は「OmniCore」との組み合わせで、0.9mm以下のパス精度を達成した。
新モデルは、既存の「IRB 6710」や「IRB 6740」の床置き型ロボットと連携して動作可能で、10台の棚置き型ロボットと8台の床置き型ロボットを組み合わせることで、車体のスポット溶接数を15秒間で70カ所から80カ所に増加できる。モジュール設計を採用しており、スペアパーツやサービスツールの共有が可能で、トータルコストの削減も図れるとしている。