パナソニックホールディングス(HD)は8月8日、ロボット制御で、ドアやテーブルなどとの接触を含む動作をロボットに教示する際に、動作を正しく完遂する「パフォーマンス」と、接触時の「安全性」を両立する制御パラメータを効率的に学習する技術を開発したと発表した。
パナソニックHDでは、バネのように柔軟な挙動をするロボットを想定。人がロボットに教示した動作の分節化と、多目的ベイズ最適化で制御パラメータを求める二段階の手法を考案し、従来に比べて効率的にロボットをプログラムする手法を開発した。
ロボットの動作をプログラムする手法では、人がダイレクトにロボットの動きを教示する「ダイレクトティーチング」という手法が、簡便さから広く採用されている。しかし、教示した動作をロボットで再生する場合、モノとの接触がある環境や、人やほかのロボットとの協働・分業する環境下では不測の接触リスクに対応する必要で、タスクを正確にこなしながら、接触リスクを低減する動作を両立するロボット制御は非常に難易度が高かった。