テムザック(京都市)は12月7日、病院向けの自動搬送ロボットを新たに開発し、誠光会の淡海医療センター(滋賀・草津市)に導入したと発表した。
誠光会は、清水建設と業務をDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する「DX-Core スマートホスピタル構想」に取り組んでいる。
今回、その一環で、スタッフの生産性向上を図るDXとして、テムザックの自動搬送ロボットを使った処方薬の院内搬送を実装した。自動搬送ロボットは、薬剤を始め、輸液、検体、書類など病院内の様々な物品を運ぶことが可能。ルート上の障害物を回避しながら安全に走行し、エレベーターへの自動乗降、自動帰還、自動充電も行える。
現在は、夜間帯での処方薬の自動搬送で運用。ロボットが8時間を連続稼働することで、 医療スタッフが搬送業務に充てていた時間を削減し生産性が向上した効果を得た。また、清水建設の建物OS(基本ソフト)「DX-Core」を活用し、エレベーターなど院内設備と連動させることで、複数フロアにまたがる運用を実現。 専用のIC錠を搭載することで、高いセキュリティ性も確保した。
今後は、1日を通してリネン、食事、検体、書類など多岐にわたる搬送業務、タブレットで清水建設の建物OS(基本ソフト)「DX-Core」を使った遠隔服薬指導などの運用も予定する。「DX-Core」は、建物とデジタルを融合し、設備機器同士の連携をローコードで可能にすることで新しいサービスを生み出すためのデジタルプラットフォーム。
誠光会では、これまで人が行っていた搬送業務をロボットに任せることで、業務効率化を図り、スタッフの負担軽減、医療サービスの充実、医療満足度の向上につなげたい考え。