東京医科大学は3月13日、無菌室で数カ月の隔離治療が必要な血液疾患患者の心理的なサポートにペット型ロボット「aibo(アイボ)」が有効かを確かめる実証実験を行ったと発表した。
実証では、患者に「aibo」と接してもらい、ストレスホルモンを定期的に測定する検証を行った。その結果、ペット型ロボットによって、一定の心理的ストレス改善効果が認められた。
また、aiboのラジオ体操配信機能を活用し、無菌室患者にaiboが「ラジオ体操を踊って」と声をかけ、aiboがラジオ体操の動きをしたところ、患者も一緒にラジオ体操をする様子も見られたことから、導入当初は想定していなかったリハビリ向上の効果もあった。そのため、感情面に加え、早期の筋力改善、離床効果など身体面の効果も期待できるという。
東京医大では、実証の結果から、血液内科病棟では面会制限があり、コロナ禍でそれがさらに厳しいものになった中で、aiboとのコミュニケーションは非常に有用とみている。加えて、ペット型ロボット介入による安全上の影響はないことから、運用は可能としている。