ブルーチップ、キングソフトとスーパーでAI搭載ロボットの実証実験 接客・販促効果を検証

「いちやまマート玉穂店」で稼働するAI自律走行ロボット「Lanky Porter Pro(ランキーポーター・プロ)」
「いちやまマート玉穂店」で稼働するAI自律走行ロボット「Lanky Porter Pro(ランキーポーター・プロ)」

小売り向けマーケティングサービスなどのブルーチップ(東京・江東区)は12月5日、キングソフト(東京・港区)と、スーパーマーケットの「いちやまマート玉穂店」(山梨・中央市)で、キングソフトのAI(人工知能)搭載の自律走行ロボット「Lanky Porter Pro(ランキーポーター・プロ)」を活用した店舗内の実証実験を開始したと発表した。

実証では、「Lanky Porter Pro」が、動画と音声で店内を巡回。来店客にあいさつをしながら商品情報を発信し、販促と集客の支援を行う。ロボットは、センサーとカメラで進路上の人や障害物を正確に検知するため、混雑時でも安全に走行できる。

ブルーチップとキングソフトでは、ロボットが親しみやすい動きをするため、子どもから大人まで好印象を与え、新しい買い物体験と魅力的な店舗づくりに役立つとしている。地方スーパーマーケットでのロボット導入効果を多面的に検証し、小売業界でスマート店舗モデルの構築につなげる。

少子高齢化に伴う人手不足や、販売促進部門の薄まりによる店舗運営コストの増大が流通業界で深刻化するなか、両社はAIサービスロボットを活用した店舗運営の効率化と販促強化の可能性に着目。小売店でのAIロボット有用性を確かめる。

実証は2025年11月14日からスタートしており、12月中旬まで実施する。将来的にはドラッグストアやホームセンターなど他業態への展開も視野に入れている。