SGST、埼玉のうどん店が配膳ロボット「T5Pro」を本格導入

配膳ロボット「T5Pro」を本格導入した「自家製熟成麺うどん 水織」

IoTやAI(人工知能)ソリューション開発のSGST(東京・港区)は9月27日、自家製熟成麺うどん水織(埼玉県北本市)が中国のKEENON Robotics(キーンオンロボティクス)の配膳ロボット「T5Pro」を8月30日から本格導入したと発表した。

「T5Pro」は、マルチリンク式のサスペンションを採用した衝撃吸収システムを搭載した次世代型シャーシで、優れた安定性を実現。新しい制御アルゴリズムで動作中の加速、減速、旋回に対し安定感を高めることで、効率的な配膳を行う。

また、3つのトレー検知センサーでトレーを取る・置く動作を瞬時に認識し、ライトや音声、テキスト表示で料理を受け取るタイミングを適切に通知する。そのほか、トリプル立体ビジョンセンサーで、段差の認識や人の足元の4cmまでの障害検知と回避が可能で、衝突を和らげるソフトゴムセンサーも搭載する。

自家製熟成麺うどん水織では、「T5Pro」を利用し、レストラン内の配膳・下げ膳にロボットを活用することでサービス向上につながるかを検証する実証実験(POC)を8月2日から8月29日の約1か月間で実施。POC期間中、顧客や従業員からの好評価を得たことで本格導入を決めた。

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「配膳」と「下げ膳」の様子

具体的には、POCで「T5Pro」を用いた飲食店舗省人化オペレーションと、利用した場合の業務効率化を検証。「配膳」と「下げ膳」の作業を実際に確かめ、運用面での改善に向けて調整作業を実施した。

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POCでは1日に平均12時間を連続稼働

検証結果では、ロボットが安心・安全に配膳と下げ膳作業を行うことが顧客と従業員から好評だった。また、ピーク時でも安定的に配膳サービスを非接触で提供可能なことや、大型トレーで、一度に複数のトレイの利用できることで、ピーク時の人手不足問題を解消し、配膳・下げ膳サービスを安定的に提供可能なことがわかった。

さらに、ロボットが目的地と出発のボタンを押すだけの簡単な操作であることや、1日に平均12時間を連続稼働し、自動充電機能で、いくら運んでも疲れないことも評価された。

SGSTでは、ウイズコロナ時代の省人化ソリューションとして、飲食店、スーパー、レジャー施設、一般企業のオフィス向けにロボットを活用した人的サービスの非接触化ソリューションを展開している。