シャープ、沖縄でロボホン活用の宿泊施設接客ソリューション実証

「タップホスピタリティラボ沖縄」フロントに設置されたロボホン

シャープは6月30日、宿泊施設向けシステムの開発を手がけるタップ(東京都江東区)と、「タップホスピタリティラボ沖縄」(THL、沖縄県うるま市)で、同社のコミュニケーションロボット「ロボホン」を活用した宿泊施設向け接客ソリューションの実証実験を開始すると発表した。

実証実験では、「ロボホン」とタップの予約情報や客室の空き状況、請求内容などを管理する宿泊施設の基幹システム「PMS(プロパティ・マネジメント・システム)」を連携した接客で、業務効率化や来館者の満足度向上の有効性を検証する。

具体的には、PMSとフロントと客室に設置したロボホンを連携。スマートフォンの予約画面から発行されるQRコードを、ゲストがフロントのカードキー発行機にかざしてチェックインすると、ロボホンがPMSからゲストの予約情報を取得し、部屋番号や施設の利用方法などを音声で案内する。

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客室内のデスクに設置されたロボホン

ゲストが客室に入ると、ウェルカムメッセージや部屋の設備の説明などを発話するほか、滞在中もゲストの予約情報に基づいて、食事の予約がされていない場合には翌日の朝食プランを勧めたり、チェックアウト時間が近づくと声をかけたりする。

シャープでは、実証実験で得られる知見を生かし、宿泊施設の人手不足などの課題解決やゲストとのコミュニケーション強化につながるソリューション提案を強化する。

THLは、次世代の宿泊施設に活用が見込まれる先端技術の検証を行う総合実証実験施設。実際に宿泊できる38の客室に、コワーキングシステムやセミナールーム、レストランなどを併設する。

今回、シャープを含む複数の企業が参画し、宿泊施設のDX(デジタルトランスフォーメーション)や生産性向上を目的に、ロボットや最新のIT技術を活用した、様々なソリューションの実証実験が行われる。