
ニューイノベーションズ(東京・江東区)は5月27日、厨房(ちゅうぼう)の限られたスペースに設置可能なハンバーガー全自動調理ロボット「Burger Cooker(バーガークッカー)」も提供を開始したと発表した。
「Burger Cooker」は、幅:900×高さ:1800×奥行き:750mmのコンパクトなきょう体に、最大で60食分の材料の保管が可能で、調理から包装までの一連の工程を全自動で行う。POS(販売時点情報管理)やモバイルオーダーシステムとも連携可能で、スケジュール登録機能での自動調理にも対応する。導入企業の厨房レイアウトやメニュー構成、調理マニュアルなどに応じたカスタマイズも可能だ。
ニューイノベーションズでは、飲食店の人材不足や調理スキルの習得負担、ピークタイムの売り上げ機会損失といった課題の解消を目的に開発。ピーク時間帯の対応や時短営業を余儀なくされているケースでも、ロボット導入することで、少人数でも安定した店舗運営が可能になるほか、調理工程が標準化し、新人スタッフの教育負担軽減や、ブランド品質の維持に役立つという。
同社では、ハードウエア導入だけにとどまらず、経営戦略と現場オペレーションをつなぐ要件整理や構想段階からの伴走支援も行っている。導入では、許容される機器サイズ、自動化対象メニュー、SKU、工程などの要素を勘案しながら最適解を精査し提案する。
ニューイノベーションズによると、飲食業界ではデジタル化が進む一方、現場業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)にはコストや運用負荷の壁があり、ロボット導入は限定的だったという。こうした中、同社は飲食・サービス業で価値創出の中核とする接客に影響を与えない厨房内業務の自動化から取り組むことで、人材不足の課題解決につながるとみて、2021年より開発に着手。今回、「Burger Cooker」の提供を開始した。