
感情解析AI(人工知能)開発のエモーショナル・テクノロジーズ(東京・中央区)は5月29日、ロボット制御プラットホーム開発の米サマーロボティクス(カリフォルニア州)と、次世代ロボットの開発から社会実装までを包括的に支援する戦略的パートナーシップを締結したと発表した。
サマーロボティクスは、独自に開発したストリーミング型3Dビジョン技術を持つ。レーザーと高感度イベントセンサーを組み合わせた技術で、高精度な顔の表情認識、物体認識と追跡、3D測定がリアルタイムで可能。産業用に加え、人とのインターフェースでも応用可能な技術として注目を集めている。
一方、エモーショナル・テクノロジーズは、複数の情報を統合して扱う「マルチモーダル」を使ったモデリングと可視化技術、行動心理学モデル「KIBI理論」を基盤とした感情認識AI「Kansei Driven Engine(KDE、カンセイ・ドライブン・エンジン)」を研究・開発する。人の感情をリアルタイムに解析し、ロボットと人との自然なコミュニケーションを可能にする技術を提供する。
2社は今回の提携で、人間の感情を理解し寄り添う「思いやりロボット」の開発と、社会実装を加速する。具体的には、感情理解機能と柔軟な対応力を兼ね備えた次世代型ロボットの開発を目指す。また、日本と米国で、マーケティング活動と販路開拓も連携して取り組む。