コスモ石油は7月9日、堺製油所(大阪・堺市)で四足歩行ロボットを活用した自律型設備点検のPoC(概念実証)を開始したと発表した。プラントメンテナンスなどの東北エンタープライズ(福島・いわき市)が協力し、米ボストンダイナミクスの四足歩行ロボット「Spot(スポット)」を使用し、自律走行や設備データ取得などを検証する。
今回のPoCは、製油所設備の信頼性向上と安全・安定操業の高度化を目的に実施する。5月24~28日には、堺製油所の排水処理設備エリアで現場検証を実施した。「Spot」1台を使用し、現場環境での設備点検の実現性、各種センサーを用いた設備状態確認の精度、ロボット活用に向けた課題を検証した。
製油所には稼働から50年以上が経過した装置も多く、高経年化に伴う設備故障を未然に防ぐことが課題となっている。コスモ石油は、今回のPoCを、製油所の保安力向上や省力化につなげる取り組みと位置付けており、デジタル技術を活用し、製油所の安全・安定操業と競争力強化の両立を図る。

同社は、四足歩行ロボットを使った設備点検は、人による点検業務と比べて効率化や安全性向上につながる可能性があり、人の五感では認識しにくい初期異常の検知や、継続的で網羅的な設備状態の把握にも活用できるとみている。
今後は、PoCで得た知見を踏まえ、設備点検業務でのロボット活用の検討を段階的に進める計画。自律走行の安定性、データ取得精度、取得データの解析・活用による異常検知の高度化、現場での運用性など、総合的な適用可能性を確かめる。製油所で利用するために必要な安全面の対策も検討し、将来の導入可否を見極める考え。








