ソフトウエア開発のABC(エービシー、名古屋市)は9月1日、開発中のいちご自動収穫ロボットの実証に使う研究圃場を愛知県大府市に開設すると発表した。約5000平方メートルの圃場に約2万株を定植し、2026年12月からAI(人工知能)による自動収穫の実証実験を始める。
開発中の収穫ロボットは、カメラで取得した圃場の映像から果実の位置と熟度をAIが認識し、収穫できるかの判断から摘み取り動作までを行う。自走式の車体と組み合わせ、ハウス内で自律的に収穫する。実証で得たデータをAIの学習に反映し、認識精度と収穫成功率を高める。
同社は9月から圃場の整備に着手し、高設栽培のハウスに自社で育苗した約2万株を定植する。品種は種子から栽培できる「よつぼし」を採用。苗の育成から栽培管理、ロボットによる収穫実証までを自社で一貫して行う。
自社圃場を整備することで、生産者の収益に影響を与えず、果実の損傷を伴う試行も含めて検証できるようにする。品種や定植時期、整枝方法、栽培管理の履歴を把握し、条件をそろえたAI学習用データを継続的に収集する。約2万株を使い、果実の熟度や向き、葉などによる隠れ方といった多様な状況のデータも集める。
研究圃場の整備は、愛知県の「新あいち創造研究開発補助金」への採択を受けて実施する。9月にハウスや高設栽培設備の設置を始め、10~11月に育苗や定植、栽培管理を行う。12月には自社栽培した株で収穫実証を開始し、27年以降は実証データを基に改良を進める。
今後は、研究圃場での実証を通じて、いちご自動収穫ロボットの実用化を進める。ロボットの販売や産地への普及は、完全子会社のアグリノードが担う。将来は、いちご以外の農作物にも圃場を拡大し、汎用型のAI自動収穫ロボットの開発につなげる。








