ジールス、桜十字の介護施設でヒューマノイド「D1」実証 案内・運搬・配茶を検証

ジールス、桜十字の介護施設でヒューマノイド「D1」を実証 案内・運搬・配茶を検証

AI(人工知能)開発のZEALS(ジールス、東京・目黒区)は9月14日、桜十字グループの介護付き有料老人ホーム「ホスピタルメント文京千駄木」(東京・文京区)で、ヒューマノイド(人型)ロボット「D1」を使った実証実験を9月10~11日に実施したと発表した。介護施設での実証は初めて。エレベーターを使った館内案内、軽量物の運搬、配茶の3業務を検証した。

「D1」は、全高約129.3cm、走行ベース幅約48cmの小型ヒューマノイド。AIによる自然な対話や自律走行、障害物回避、多言語対応に加え、双腕を使った物品の準備、運搬、受け渡しなどに対応する。

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館内の案内・移動の様子

実証の館内案内では、事前に作成した館内マップに沿って廊下や共用部を自律移動し、エレベーターを使ったフロア間の移動を検証した。スタッフが目的地を伝えると、事務室や玄関、トイレ、リハビリテーションエリア、居室などまで案内した。入居者やスタッフ、障害物をカメラやセンサーで検知しながら経路を調整し、既存のエレベーターを改修せずに利用した。

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介護用紙おむつを運ぶ「D1」

軽量物の運搬では、スタッフから介護用紙おむつや入居者が注文したデリバリー商品を受け取り、届け先を会話で確認し、物品を保持したまま指定された居室まで自律移動し、入居者に渡す一連の動作を行った。

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配茶作業の様子

配茶では、その場でポットとコップの位置を認識し、ポットを持ち上げてお茶を注ぎ、元の位置に戻す動作を検証した。コップに注がれた量を確認しながらポットを傾ける角度や注ぎ終えるタイミングを判断し、遠隔操作を使わず自律的に実行した。一方、動作の安定性や再現性には課題が残ったという。

2日間の現場稼働時間は計15時間で、1日目に8時間、2日目に7時間稼働した。ジールスによると、期間中、人や設備との接触、転倒は発生しなかった。8月に重工大須病院で実施した実証でも、3日間で35時間稼働し、来院者の案内や下膳補助など5業務を検証している。

今後は、取得したデータを「D1」の学習や評価、動作精度の改善に活用する。また、桜十字グループと介護施設での具体的な運用方法を検討し、グループの他施設への展開を協議する。