モビリティ運航管理技術開発のIntent Exchange（インテント・エクスチェンジ、東京・目黒区）は10月23日、産業用リモートセンシングサービス開発のスカイマティクス（東京・中央区）と、経済産業省の中小企業イノベーション創出推進事業の事業者に採択され、ドローン点検のシームレス化フレームワーク開発に着手すると発表した。
2社は、今回の事業で、送電線、橋梁、ダムなどの特定の点検業務を大幅な効率化するために、ドローン点検をシームレス化するフレームワークに取り組む。インテント・エクスチェンジはドローンの運航管理、スカイマティクスは空撮画像の処理解析を、それぞれ担当する。
具体的には、インテント・エクスチェンジが、地上・空中リスクをAI（人工知能）で低減するドローン点検ソリューションなどを開発。スカイマティクスでは、2次元画像で特定した老朽箇所を3次元モデルの中で特定・表示する技術などを開発する。2社の技術を組み合わせることで、ドローン点検で、一連の業務のシームレス化につなげる。
事業の実施期間は2027年3月末までで、補助金の金額は約7億円を予定。最終的な金額は、7億円を上限として、確定通知書で確定するとしている。
2社によると、日本のインフラ老朽化は大きな社会問題となっており、その解決でドローン点検の活用が期待される一方、様々な属人的な作業があるために、効率的といえないの現状という。そこで、経産省の推進事業を契機に、ドローン点検のシームレス化システムの開発を行うことにした。
今回の事業成果は、インフラ点検を行う行政などの事業者に提供する。特に、人口減少が進む地方でデジタルによる恩恵を受けられるようにする「デジタルライフライン全国総合整備計画」などで、活用できるよう技術開発を進める。さらに、国際標準に沿った運航管理技術を開発することから、その強みを武器に、海外でも事業成果を展開していく考え。
